2024.03.04

国際科学掘削計画 市民講演会「地球の恵みを知り、災いに備える―和歌山から始まる世界への挑戦―」(2024/3/20)

和歌山県新宮市は、地球深部探査船「ちきゅう」による南海トラフ地震発生帯掘削時の寄港地となるなど、かねてより国際科学掘削との縁が深く、その活動に関心の高い地域です。
このたび、隣接する那智勝浦町で開催される日欧共催国際ワークショップと連動して、IODP3の立ち上げに向けた科学コミュニティの盛り上がりを一般の人々とも共有し、科学掘削への理解をさらに深めていただくため、新宮市で市民講演会を開催します。

また、会場内には展示エリアを設け、和歌山県立自然博物館の協力による「プレート境界地震の再現模型」の展示・実演、「ちきゅう」やその研究航海成果のパネル展示など、さまざまな入り口から地球科学、掘削科学に親しめるイベントとする予定です。

  • 日時:2024年3月20日(水・祝日)15:00~17:00(14:00開場)
  • 場所:新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」アクセス
  • 参加:入場無料、事前登録不要
  • 共催:J-DESC、新宮市・新宮市教育委員会、和歌山県、南紀熊野ジオパーク推進協議会、海洋研究開発機構
  • 協力:和歌山県立自然博物館

プログラム

進行: 森 まりか(司会)、熊野家三九郎(落語家)

15:00-15:10主催者ご挨拶
15:10-15:40講演1 新たな国際深海科学掘削計画の発足と国際ワークショップ in 和歌山
    講演者:木下 正高(東京大学地震研究所)
        益田 晴恵(大阪公立大学)
        アンジェロ・カメルレンギ(イタリア国立海洋物理学研究所)

現在の国際深海科学掘削計画(IODP)は2024年9 月に終了し、新たなフェーズを迎えます。新しい国際枠組みは日本と欧州がリードして構築準備を進めており、そのための重要な国際ワークショップが、3 月18 日~ 20 日に那智勝浦町体育文化会館にて開かれます。
このワークショップの意義や、行われたことを、日欧のワークショップ主催者が座談会形式でご紹介し、地球掘削科学分野の歴史的瞬間を参加者のみなさまと共有します。
15:40-16:10講演2 海底を掘って手がかりをつかめ!地球深部探査船「ちきゅう」で挑む地震・津波調査の今!
    講演者:江口 暢久(海洋研究開発機構)

紀伊半島は、南海トラフ巨大地震の影響を大きく受けやすいと想定される地域です。
「ちきゅう」は南海トラフをはじめとした地震発生帯の掘削調査に取り組み、南海トラフの海底下の動きを監視する機械を設置しており、2024年には日本海溝で地震や津波の痕跡の調査を予定しています。
「ちきゅう」のこれまでの歩みと、これらのプロジェクトについてご紹介します。
16:10-16:40講演3 和歌山県の温泉と地震 ―プレートテクトニクスに起因する自然の恵みと災害―
    講演者:益田 晴恵(大阪公立大学)

活火山のない和歌山県には古くから有名な温泉地が多くあります。
その熱源は紀伊半島の下に沈み込む海洋プレートと関係しています。この講演では温泉湧出をもたらすダイナミックな地球の動きを紹介します。
16:40-16:45閉会のご挨拶

お問い合わせ先

(報道関係について)
新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」

(本講演会について)
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