アウトリーチ&教育プログラム

古地磁気コース

目的

高知コアセンターには、掘削コアを中心とする地質試料を対象とした共同利用研究のために各種の高精度分析機器が設置されています。古地磁気・岩石磁気・環境磁気分野では、掘削船「ちきゅう」「JOIDES Resolution」に搭載されているものと同等のパススルー型超伝導磁力計システムのほか、振動試料磁力計(VSM)、低温磁気特性測定装置(MPMS)、熱磁気天秤などの装置が設置されています。本コースでは、おもに、これらの装置の原理をレクチャー形式で解説するとともに、実際の試料を用 いた測定実習を行います。IODPなどの乗船研究や、高度な岩石磁気分析研究に必要な知識とスキルを習得することを目的とします。

開催概要

日程

2018年8月28日(火)13時~30日(木)16時

会場・宿泊

高知コアセンター

※ 宿泊場所は、高知大学物部キャンパス内の宿泊施設(厚生会館)です。
※ 8月28、29日の2泊分について、参加者の性別などを考慮して、世話人側でまとめて宿泊手配(部屋割り)を行います。

講師

石川尚人(京都大学大学院 人間・環境学研究科)
臼井洋一(海洋研究開発機構 地球深部ダイナミクス研究分野)
金松敏也(海洋研究開発機構 地震津波海域観測研究開発センター)
山本裕二(高知大学 海洋コア総合研究センター)* 世話人

参加費

9,000円(資料、期間中の宿泊費・食費・懇親会費、保険を含む)。

募集人数及び応募にあたっての留意事項

10名程度

※ 申し込みにあたっては、志望動機を数行書いて頂きます。応募者多数の場合、この志望動機を参考に選考を行います。

※ 古地磁気についての入門レベルの知識を持つことを前提とします。古地磁気学・岩石磁気学の一般的な講義は行いません。

応募方法

参加をご希望の方はオンラインフォームからお申し込みください。

※ オンライン申込後に受付のメールをお送りします。数日しても受付メールが届かない場合、何らかの原因で応募が完了していない可能性がありますので、下記連絡先までご連絡ください。

申込〆切
2018年7月18日(水)

内容

8月28日(火)

レクチャー

  • 「パススルー型超伝導磁力計システム」
    試料の種類、測定原理、感度とフラックスジャンプ、磁力計の構成、消磁と着磁 等
  • 「磁性鉱物決定に関する概論」
    堆積物中の磁性鉱物の起源、磁性鉱物の種類、通常の磁気測定から得られる情報、岩石磁気学的分析 等
  • 「低温-高温磁気特性解析 : 種類同定」
    MPMS、熱磁気天秤、人工磁化(IRM)の段階熱消磁実験 等
  • 「常温での磁気パラメータ : 量・粒径パラメータ、保磁力解析」
    AGFM、VSM使用、ヒステリシスパラメータ、Day-plot、FORCや初磁化率 等

実習

  • 半割コアからのサンプリング実習

8月29日(水)

実習

  • 77万年前の地磁気逆転を記録したコア試料から採取した古地磁気試料を用いて、パススルー型超伝導磁力計で測定実習を行います。discrete試料(キューブ試料)と U-チャネル試料の状態で、測定結果にどのような違いが出るかなどについて考察します。
  • 初日に採取した岩石磁気測定用試料を用いて、振動試料磁力計(VSM)、低温磁気特性測定装置(MPMS)、磁気天秤による測定実習を行います。測定結果に基づき、含有磁性鉱物について考察します。
  • 両実習が終了したら、データ整理とプレゼン準備を行います。
    ※ 実習は2班程度に分れて行います。

レクチャー

  • 「IODP航海における船上古地磁気・岩石磁気研究」
    掘削方法、掘削コアの命名、船上研究の流れ、船上の古地磁気実験室の設備、Paleomagnetistの役割、航海後研究 等

8月30日(木)

実習

  • データ整理の続きとプレゼン準備を行います。
  • 2~3名でグループを作り、グループ毎に測定結果とその考察のプレゼンテーションを行います。

スケジュール(予定)

8月28日(火)

12:30-13:00 受付
13:00-13:10 開会挨拶とコアセンターの紹介 (山本)
13:10-14:00 [レクチャー] パススルー型超伝導磁力計システム (山本)
14:10-14:45 [レクチャー] 磁性鉱物決定に関する概論 (石川)
14:55-15:40 [レクチャー] 低温-高温磁気特性解析 (石川)
15:50-16:35 [レクチャー] 常温での磁気パラメータ (臼井)
16:45-18:30 [実習] 半割コアからのサンプリング実習
19:00-21:00 懇親会
宿泊

8月29日(水)

08:00-08:45 朝食
09:00-12:00 [実習] A班:パススルー磁力計、B班:岩石磁気測定
12:00-12:50 [レクチャー] IODP航海における船上古地磁気・岩石磁気研究 (金松)
12:50-13:30 昼食
13:30-16:30 [実習] A班:岩石磁気測定、B班:パススルー磁力計
16:30-21:00 データ処理、プレゼン準備(夕食を挟む)
宿泊

8月30日(木)

08:00-08:45 朝食
09:00-12:00 プレゼン準備
12:00-13:00 昼食
13:00-14:00 結果のプレゼン
14:00-14:30 講評、解説
14:30-14:40 修了証授与、閉会挨拶 (山本)

学生参加の補助について

J-DESC会員機関所属の学生を対象に、J-DESCから旅費の補助をいたします。詳細は下記をご覧ください。

  1. 補助額:上限¥10,000/人
  2. 応募資格:所属機関がJ-DESC会員機関である学部生・大学院生(指導教員へ問い合わせください)
  3. 注意事項
    • 参加申し込みの際に、補助を希望する旨を明記してください。
    • 入金は参加後となります。
    • 補助対象の方には、参加応募締切後、J-DESC事務局より詳細についてメールで案内を送付いたします。メールの案内に従って、必要書類をご提出ください。
    • 期日までに必要書類のご提出がなかった場合は、補助対象外とさせていただきます。なお、その場合もスクール参加資格は残ります。

J-DESCコアスクール古地磁気コース応募フォーム

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※学生の場合は学部4年はB4、修士1年はM1、博士2年はD2などと入力してください(半角英数字)
※確実に連絡が取れる番号をご記入ください。大学または専攻などの代表番号は記入しないでください。
Email*
※連絡はメールが中心となりますので、確実に受信できるアドレスを記入してください。内容によっては、長文でのご案内になる可能性があります。可能な限り携帯電話のアドレスは避けてください。 ※確認入力で入力したテキストのコピー&ペーストは避けてください。メールアドレスが間違っている場合、申し込みは完了いたしません。
※学部生などで専門分野が決定していない方は「なし」とご記入ください。
※応募者多数の場合、志望動機が選定の参考となります。
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