コア同位体分析コース
地球化学試料の各種同位体組成は、その形成環境・形成過程や構成する物質の起源などによって変動することから、環境解析や年代決定などに広く用いられています。しかし実際に利用するには、教科書的な知識に加えて、分析テクニックを学びノウハウを習得することが必要となります。
コア同位体分析コースは、4月進学予定を含む大学院生以上を対象とした、コア解析のための応用的・専門的なスキルを学ぶためのコースで下記を主目的としています。
炭酸塩の酸素・炭素同位体分析を学ぶ「プログラム1」と炭酸塩のストロンチウム同位体分析を学ぶ「プログラム2」に分かれて行います。
- 個別の機器に特化した試料の前処理法、各機器システムの使用法、データの評価・解析方法などを習得。
- 高知コアセンターの高精度同位体分析装置を用いて、実際の試料を分析する少人数での実習。
会場となる高知コアセンターは、IODPのコアレポジトリとしても位置づけられており、かつ、コア試料を中心とした分析解析拠点としての機能も有しています。
2023年度実施日程等
日程
2024年3月4日(月)〜6日(水)(3日間)
※新型コロナウイルス感染防止のため、開催の可否・延期の決定は感染状況等を踏まえて高知大学の指針に従い2月末頃に最終判断いたします。
会場
高知コアセンター(高知大学/JAMSTEC)
〒783-8502 高知県南国市物部乙200
※高知コアセンターは、高知大学海洋コア国際研究所と海洋研究開発機構高知コア研究所が共同運営する、コア保管解析の為の国際施設の共通名称です。
実施体制
主催
日本地球掘削科学コンソーシアム(J-DESC)
共催
高知大学海洋コア国際研究所、海洋研究開発機構高知コア研究所
協力
株式会社マリン・ワーク・ジャパン
募集内容
対象
大学院生(4月に進学予定の者を含む)・研究者・技術者
※原則として会員機関からの応募者を優先しますが、酸素・炭素安定同位体比コースについてはJ-DESC国際化対応の一環として、募集人員の枠内で1~2名程度の海外からの受講を受付けます。ただし、講義・テキストは日本語となりますのでご了承の上、お申込みください。
※ストロンチウム同位体コースについては、ICP質量分析計が外為法の安全保障輸出管理規制にて規制対象の貨物に指定されており、その使用法の指導は規制対象の技術供与に抵触する懸念があるため、海外からの募集は行なわないこととします。
募集人数
- プログラム1(炭酸塩の酸素・炭素同位体分析)
- プログラム2(炭酸塩のストロンチウム同位体分析)についてそれぞれ3~4名
参加費
500円
※この他、宿泊費(宿泊施設を手配予定)、食費等の実費がかかります(10,000円程度)
応募方法
応募フォームよりお申込みください。
※応募フォームは申し込み開始期間中、ページの下部に表示されます。
申し込み期間
2023年12月26日(火)~2024年1月21日(日)23:59
応募に当たってのご連絡事項
※応募者多数の場合は、J-DESC参加機関所属の方および学生や若手研究者を優先の上、応募時の受講動機等を参考に、参加プログラムの変更をお願いする場合や、選抜をする場合がありますので、予めご了承ください。
※安全保障貿易管理について、2022年5月1日に輸出車等遵守基準や「みなし輸出管理」の明確化のための省令改正が施行されました。それに伴い日本国内の居住者であっても国籍にかかわらず、「みなし輸出管理」の対象となる場合があります。参加者のみなさまには「特定類型該当性に関わる誓約書」を記入いただく必要がありますので、ご承知おきください。詳細はお申込み後にご案内いたします。
※お預かりした個人情報は、J-DESCコアスクールに関するご連絡、必要な手続きにのみ使用し、漏洩等のないよう適切に取り扱います。
旅費支援について
J-DESC会員機関所属の学生を対象に、参加に係る旅費を補助します。
- 補助額:上限¥10,000/人
- 応募資格:所属機関がJ-DESC会員機関である大学院生
(会員機関かどうかは指導教員へ問い合わせください) - 注意事項
- 参加申し込みのオンラインフォームに「会員機関所属学生への参加旅費の補助」を選択する欄がありますので、補助を希望する学生は「YES」を選択してください。
- 入金は参加後となりますので、ご了承ください。
- 補助対象の方には、参加応募締切後、J-DESC事務局よりメールにて詳細をご案内いたしますので、必要書類をご提出ください。
- 期日までに必要書類の提出がなかった場合は、補助対象外となりますので、ご注意ください。(スクール参加資格は残ります)
実施内容
コア同位体分析コースは、コア解析のための応用的・専門的なスキルを学ぶためのコースです。以下の内容で、2つのコースに分かれて実施します。 講義・テキストは日本語となります。
- 個別の機器に特化した試料の前処理法、各機器システムの使用法、データの評価・解析方法などを習得。
- 高知コアセンターの高精度同位体分析装置を用いて、実際の試料を分析する少人数での実習。
プログラム-1:
炭酸塩の酸素・炭素同位体分析(試料の前処理を含む)とデータ解析
実習項目
安定同位体質量分析計(Isoprime社IsoPrime)を用いた炭酸塩試料の酸素・炭素同位体分析を、試料の処理から初歩的なデータ処理まで実施する。
講師(予定)
池原実(高知大)・井上麻夕里(岡山大)・川合達也(MWJ)
プログラム-2:
炭酸塩のストロンチウム同位体分析(湿式化学分離を含む)とデータ解析
実習項目
二重収束型多重検出質量分析計(Thermo Fisher Scientific社Neptune)を用いた炭酸塩試料のストロンチウム同位体分析を、試料の処理から初歩的なデータ処理まで実施する。
講師(予定)
石川剛志・中田亮一(JAMSTEC)・永石一弥(MWJ)
世話人
氏名 | 所属 | TEL | |
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池原 実 | 高知大学海洋コア総合研究センター | 088-864-6719 | mail:ikehara(アットマーク)kochi-u.ac.jp |
有本 岳史 | 海洋研究開発機構高知コア研究所 | 088-878-2205 | mail:arimoto(アットマーク)jamstec.go.jp |
富山 隆將 | 海洋研究開発機構高知コア研究所 | 088-878-2205 | mail:tomi(アットマーク)jamstec.go.jp |
新型コロナウイルスへの対応について
開催の可否は、国内におけるコロナウイルス感染の状況を踏まえた高知コアセンターのコロナウイルス感染症対応方針を基に、2月末を目途として判断します。ただし、緊急事態が発生した場合は必要に応じて中止・延期とさせていただきますので、予めご了承ください。
開催の際は、感染症対応を徹底し、「三つの密」(換気の悪い密閉空間、多くの人の密集、近距離での会話や発話)を回避し、関係者のマスク着用、アルコール手指消毒、毎日の来館時に受付で検温を行うなど、十分な対策を実施いたします。