アウトリーチ&教育プログラム

コア同位体分析コース

地球化学試料の各種同位体組成は、その形成環境・形成過程や構成する物質の起源などによって変動することから、環境解析や年代決定などに広く用いられています。しかし実際に利用するには、教科書的な知識に加えて、分析テクニックを学びノウハウを習得することが必要となります。

コア同位体分析コースは、4月進学予定を含む大学院生以上を対象とした、コア解析のための応用的・専門的なスキルを学ぶためのコースで下記を主目的としています。

  • 個別の機器に特化した試料の前処理法、各機器システムの使用法、データの評価・解析方法などを習得。
  • 高知コアセンターの高精度同位体分析装置を用いて、実際の試料を分析する少人数での実習。

会場となる高知コアセンターは、IODP3のコアレポジトリーとしても位置づけられており、かつ、コア試料を中心とした分析解析拠点としての機能も有しています。本スクールで提供する分析技術は、掘削コア試料研究に直接的に応用可能なものであり、地球掘削科学を担う若手研究者および技術者の育成・スキル向上に寄与します。

※本コースは、炭酸塩の酸素・炭素同位体分析を学ぶ「プログラム1」と炭酸塩のストロンチウム同位体分析を学ぶ「プログラム2」に分かれて行います。

2025年度実施日程等

日程

2026年3月16日(月)~ 3月18日(水)(3日間)

会場

高知コアセンター(高知大学/JAMSTEC)
〒783-8502 高知県南国市物部乙200

※高知コアセンターは、高知大学海洋コア国際研究所と海洋研究開発機構高知コア研究所が共同運営する、コア保管解析のための国際施設の共通名称です。

実施体制

【主催】

日本地球掘削科学コンソーシアム(J-DESC)

【共催】

高知コアセンター

【協力】

株式会社マリン・ワーク・ジャパン

募集内容

対象

大学院生(4月に進学予定の者を含む)・研究者・技術者

募集人数

  • プログラム1. 炭酸塩の酸素・炭素同位体分析(試料の前処理を含む)とデータ解析: 3~4名
  • プログラム2. 炭酸塩のストロンチウム同位体分析(湿式化学分離を含む)とデータ解析: 3~4名

参加費

500円
※この他、宿泊費(宿泊施設を手配予定)、食費等の実費がかかります。

応募方法

下記の応募フォームよりお申込みください。
  ※ 応募フォームは申し込み開始期間中、ページの下部に表示されます。

応募期間 2025年11月25日(火)~2026年1月23日(金)

応募に当たってのご連絡事項

  • 原則として会員機関からの応募者を優先しますが、プログラム1(酸素・炭素同位体分析についてはJ-DESC国際化対応の一環として、要望があれば募集人員の枠内で1~2名程度の留学生の受講を検討します(ただし、講義は日本語を主とします)。
  • プログラム2(ストロンチウム同位体分析)については、ICP質量分析計が外為法の安全保障輸出管理規制にて規制対象の貨物に指定されており、その使用法の指導は規制対象の技術供与に抵触する懸念があるため、海外からの募集は行わないこととします。
  • 安全保障貿易管理について、2022年5月1日に輸出者等遵守基準や「みなし輸出管理」の明確化のための省令改正が施行されました。それに伴い日本国内の居住者であっても国籍にかかわらず、「みなし輸出管理」の対象となる場合があります。参加者のみなさまには「特定類型該当性に関わる誓約書」を記入いただく必要があります。参加申し込みの前に、「『みなし輸出』特定類型確認アンケート」フォームに記入のうえ、ご提出ください。
  • 特定類型該当性に関わる誓約書の確認後、必要に応じて履歴書の提出を求める場合があります。
  • 応募者多数の場合には、応募時のコメント等を参考に、参加プログラムの変更をお願いする場合や、選抜をする場合があります(原則として学生や若手研究者を優先します)。
  • 本コースは日本国内の大学・機関等に所属する方を対象とし、海外からの募集は行いません。
  • お預かりした個人情報は、J-DESCコアスクールに関するご連絡、必要な手続きにのみ使用し、漏洩等のないよう適切に取り扱います。

旅費支援について

J-DESC会員機関所属の学生を対象に、参加に係る旅費を補助します。

  1. 補助額:上限¥20,000/人
  2. 応募資格:所属機関がJ-DESC会員機関である大学院生
    (会員機関かどうかは指導教員へ問い合わせるか、コンソーシアム概要の会員一覧でご確認ください)
  3. 注意事項
  • 参加申し込みのオンラインフォームに「会員機関所属学生への参加旅費の補助」を選択する欄がありますので、補助を希望する学生は「YES」を選択してください。
  • 入金は参加後となりますので、ご了承ください。
  • 補助対象の方には、参加応募締切後、J-DESC事務局よりメールにて詳細をご案内しますので、必要書類をご提出ください。
  • 期日までに必要書類の提出がなかった場合は、補助対象外となりますので、ご注意ください。(スクール参加資格は残ります)

実施内容

コア同位体分析コースは、コア解析のための応用的・専門的なスキルを学ぶためのコースです。
以下の内容で、2つのコースに分かれて実施します。 講義・テキストは日本語となります。

  • プログラム1:炭酸塩の酸素・炭素同位体分析(試料の前処理を含む)とデータ解析
  • プログラム2:炭酸塩のストロンチウム同位体分析(湿式化学分離を含む)とデータ解析

プログラム1:
炭酸塩の酸素・炭素同位体分析(試料の前処理を含む)とデータ解析

実習項目

安定同位体質量分析計(Elementar UK Limited社IsoPrime)を用いた炭酸塩試料の酸素・炭素同位体分析を、試料の処理から初歩的なデータ処理まで学ぶ。

講師

池原実(高知大学)、井上麻夕里(岡山大学)、源田亜衣(島根大学)、川合達也(MWJ)

プログラム2:
炭酸塩のストロンチウム同位体分析(湿式化学分離を含む)とデータ解析

実習項目

二重収束型多重検出 ICP質量分析計(Thermo Fisher Scientific社 Neptune)を用いた炭酸塩試料のストロンチウム同位体分析を、試料の処理から初歩的なデータ処理まで学ぶ。

講師(予定)

石川剛志・中田亮一(JAMSTEC)・永石一弥(MWJ)

世話人

氏名所属TELEmail
池原 実 高知大学 海洋コア国際研究所 088-864-6719 mail:ikehara(アットマーク)kochi-u.ac.jp
有本 岳史 海洋研究開発機構 高知コア研究所 088-878-2205 mail:arimoto(アットマーク)jamstec.go.jp
富山 隆將 海洋研究開発機構 高知コア研究所 088-878-2205 mail:tomi(アットマーク)jamstec.go.jp

過去のコア同位体分析コースの様子

コア同位体分析コース講義の様子
講義 Lecture
コア同位体分析コース 貝殻からのサンプリングの様子
貝殻からのサンプリング Sampling from shell
IRMSでの分析 クリーンルームでのストロンチウムの抽出
クリーンルームでのストロンチウムの抽出 Extraction of strontium in the clean room
貝殻からのサンプリング IRMSでの分析
IRMSでの分析 Analysis by IRMS

応募フォーム

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J-DESC総合事務局

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