航海概要
航海名 | Exp. 395 Reykjanes Mantle Convection and Climate |
プロポーザル/ Scientific Prospectus | ・プロポーザル #892-Full2, #892-Add ・Scientific Prospectus, Science Prospectus Addendum |
共同首席研究者 | Ross Parnell-Turner and Anne Briais |
掘削船 | JOIDES Resolution |
航海期間 | 2023年6月12日〜8月12日 |
乗船/下船地 | Ponta Delgada, Portugal to Reykjavík, Iceland |
JRSOのページ | http://iodp.tamu.edu/scienceops/expeditions/reykjanes_mantle_convection_and_climate.html https://usoceandiscovery.org/iodp-expedition-395/ |
掘削地点 | |
科学目的 | Expedition 395 は IODP プロポーザル 892-Full2 (Mantle Dynamics, Paleoceanography and Climate Evolution in North Atlantic Ocean) に基づいており、北大西洋のアイスランド南部のレイキャネス海嶺の掘削航海です。約30Maまでの海洋底拡大に伴うアイスランドプルーム活動、V字型地形の形成、マントル溶融の進化過程、堆積物に記録された千年スケールの古気候、海洋循環の時間変化などの解明を目指す分野横断型の掘削航海です。すでにExp. 384とExp. 395Cにて5つのサイトを掘削しています。 The intersection between the Mid-Atlantic Ridge and Iceland hotspot provides us with a natural laboratory where the composition and dynamics of Earth's upper mantle can be observed. Plume-ridge interaction drives variations in the melting regime, resulting in a range of crustal types including a series of V-shaped ridges and troughs south of Iceland. Time-dependent mantle upwelling beneath Iceland dynamically supports regional bathymetry, leading to changes in the height of oceanic gateways which control the strength of deep-water flow over geologic timescales. We propose a drilling program that contains three objectives: (1) to test contrasting hypotheses for the formation of V-shaped ridges; (2) to understand temporal changes in ocean circulation, and explore connections with plume activity; (3) to reconstruct the evolving chemistry of hydrothermal fluids with increasing crustal age, varying sediment thickness and crustal architecture. This drilling program will recover basaltic samples from crust that is blanketed by thick sediments and is thus inaccessible with dredging. Major, trace and isotope geochemistry of basalts will allow us to observe spatial and temporal variations in mantle melting processes. We will test the hypothesis that the Iceland plume thermally pulses on two timescales (5-10 Ma, and ~30 Ma), leading to fundamental changes in crustal architecture. This idea will be tested against alternative hypotheses involving propagating rifts and buoyant mantle upwelling. Millennial-scale paleoclimate records are contained within rapidly accumulated sediments of contourite drifts in this region. The accumulation rate of these sediments is a proxy for current strength, which is moderated by dynamic support of oceanic gateways such as the Greenland-Scotland Ridge. These sediments also provide constraints for climatic events including Pliocene warmth, the onset of Northern Hemisphere Glaciation and abrupt Late Pleistocene climate change. Our combined approach will explore relationships between deep Earth processes, ocean circulation and climate. Our objectives can only be addressed by recovering sedimentary and basaltic cores, and we plan to penetrate 200 m into igneous basement at five sites east of Reykjanes Ridge. Four sites intersect V-shaped ridges/troughs pairs, one of which coincides with Bjorn Drift. A fifth site is located over 32.4 Ma oceanic crust devoid of V-shaped features, chosen to intersect Oligo-Miocene sediments of Gardar Drift. Sediments and basalts recovered during this program will provide a major advance in our understanding of mantle dynamics, and of the coupled nature of Earth's deep and surfical domains. 詳細についてはJRSOのページをご参照ください。 |
J-DESCからの乗船研究者
氏名 | 所属 | 役職 | 乗船中の役割 |
---|---|---|---|
鈴木 拓馬 | 高知大学 | ポスドク | Micropaleontologist (foraminifers) |
Saran Lee | 九州大学 | 修士課程 | Sedimentologist |
船上レポート
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船上レポート6
(2023年 09月06日受領)
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船上レポート5
(2023年 07月06日受領)
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船上レポート4
(2023年 07月06日受領)
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船上レポート3
(2023年 07月06日受領)
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船上レポート2
(2023年 06月18日受領)
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船上レポート1
(2023年 06月16日受領)
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船上レポート0
(2023年 06月12日受領)
船上レポート0:航海への出発に際してー乗船研究者からのメッセージー
鈴木 拓馬(高知大学海洋コア国際研究所 機関研究員/微化石古生物学)
私は古生物学の専門家として本航海に乗船します。船上での古生物学者の仕事は、掘削された試料の中に含まれる化石を分析して、地層ができたときの年代を明らかにすることです。これはすでに絶滅や進化のタイミングが分かっている化石を使う年代決定手法です。私のほかに乗船古生物学者は3人おり、皆で協力しながら2か月間24時間体制でひたすら化石を分類します。古生物学者が航海に乗船するなんて、まるでダーウィンのビーグル号航海みたいと思ってわくわくしています。船にはめっぽう弱い私が船上で顕微鏡を使って仕事して大丈夫なのか、おそらく大丈夫ではないが情熱をもって仕事に取り組む予定です。
Lee Saran(武田沙蘭)(東京大学大気海洋研究所 博士課程1年/堆積学)
私は古気候・古海洋学を専門としており、本航海では堆積学者として乗船します。船での堆積学者の仕事は、堆積物コア試料の中に含まれる鉱物や微化石などを観察・記録してこれがどのような堆積物であるかその岩層を決めてあげることです。掘削により得られた全てのコアの記載をしなければいけないため、私以外にも6人乗船する予定で、船内ラボでは最も人数の多いチームです。私はこれまで堆積物の研究を専門的に学んでいたわけではないため、堆積学のチーム員に迷惑かけないか心配しています。しかし、J-DESC側からプレークルーズトレーニングを設けてくださり、基礎的な知識や作業の流れを習得しました。私も鈴木さんのように船酔しますし、不安なことだらけですが、去年の夏、IODPから連絡が来た夜のあの熱い感情を思い出しながら、粘り強く楽しく、そして全力で仕事に取り組みたいと思います。
船上レポート1:ポンタデルガダに到着!!
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学 博士1年)
昨年(2022年)の2月にD/Vちきゅう(IODP Exp 386 OSP)に乗船して以来、久しぶりに乗船レポートを書きます。現在、東京大学大学院 博士1年の武田と申します。私は、昨年8月にIODP Exp 395航海の追加募集で堆積学者として採用されました。IODPから連絡が来た日は、ちょうど高知コアセンターで開かれていたJ-DESCコアスクールに参加しており、深夜にホテルで大興奮した覚えがあります(笑)。とても嬉しかったです。
まず、簡単に自己紹介をしますと、私はアメリカで生まれ3歳の時に韓国に引っ越し、大学から日本に来ました。学部では遺伝学を学んでおり、大学院から地球科学系に分野を変え、現在も古気候・古海洋学を学んでいる途中です。日本語も韓国語も英語も得意ではないですが、精一杯Exp 395の出来事を皆様にお伝えしていきたいと思います!
안녕하세요. 도쿄대 박사과정에 재학중인 이사랑이라고 합니다! 자기소개를 하자면 저는 미국에서 태어나 유년기에 한국으로 건너와 상명대부속여고를 졸업하고 현재는 일본에서 고기후학, 고해양학을 연구하고 있습니다. 이번에 JR에 탑승하게 된 것을 영광으로 생각하고 있습니다.
羽田から出発! 출발!
羽田空港国際線の搭乗口でTakumaさんと合流しました。これからドイツのフランクフルトに行きます。なんと飛行時間は14時間!
機内食のデザートでハーゲンダッツを頂いたのでペロリと食べちゃいました。個人的にはディナーより朝食(さつまいも味のパンケーキ)の方が美味しかったです。JRの食事も楽しみです。
하네다 공항에서 동료 타쿠마랑 합류해 독일 프랑크프루트를 지나 포루투갈에 작은 섬인 폰타델가다로 갑니다! 전체 비행시간이 무려 20시간 이라는 사실에 기겁하고 비행기안에서 고통을 맛보았습니다 (기내식은 맛있었어요).
フランクフルトでトランジット!독일 하면 소시지와 맥주!
ドイツといえば、ソーセージ!トランジットまで4時間あったのでプレッツェルとフランクフルトのセットを食べました。充電スポットもあって快適に過ごせました。
아침 5시에 독일에 도착해 비행기를 기다리며 타쿠마와 함께 IODP Exp 395의 성공을 기원하는 의식을 치뤘습니다. 그냥 소시지와 프레첼을 맛있게 먹었습니다.
約20時間の移動時間を経てポンタデルガダに到着!
とても長い長い旅が一旦終了?しました。これからもっと長い旅が始まるので色々心配ですが、全力で楽しみたいと思います。とりあえず、2人とも乗船地まで無事辿り着けたのでそのご報告を!
아주 기나긴 여정을 끝내고 승선지에 도착했습니다! 앞으로도 잘 부탁드립니다.
船上レポート2:初めましてJR!!
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学 博士1年)
Takumaさんと私はなんとかポンタデルガダに到着し、無事乗船日を迎えることができました。指定ホテルのOctant Ponta Delgadaがとても快適で、朝食もとても美味しくて、ストレスなく過ごすことができました。
搭乗日の朝、初めて全員集合しました。お互い画面先でしか見たことなかったため、みんな実在していたんだと思いました。出会えてみんな感激。
ここから貸切バスでJRに向かいます!
안녕하세요! 수많은 관문을 넘어 드디어 JR 탑승날이 왔습니다. 지정 호텔 로비에 집합한 후에 버스를 타고 항구까지 이동합니다. 호텔 시설이 아주 좋아 쾌적하게 지낼 수 있었어요 ㅎㅎ
海外の同い年くらいの学生に会うのは初めてでかなり緊張していましたが、みなさんとてもフレンドリーで良い人達で、すぐに緊張が解けました。ただ、やっぱりネイティブの英語を聞き取るのは難しいですね…。冗談を聞き取れるようになりたいです。
저는 영어를 잘하는 편이 아니어서 (외국인 공포증있어요..) 엄청 긴장했었지만 다들 친절하고 재밌는 분들이어서 안심할 수 있었어요. 얼른 영어로 농담 주고받기를 할 정도로 익숙해지고 싶어요.
バスから降りて荷物を持って登らないといけないのですが、スーツケースが重くて持ち運びが大変でした。空港で測った時は23キロだったんですが…。
IODPスタッフさんが私の部屋の前まで運んでくれました。
ありがとうダニエル!!
짐이 너무 무거워서 나르는데 고생했어요..그래서 IODP스텝 분이 대신 제 방까지 옮겨 주셨어요. 고마워 다니엘!!
教科書でしか見たことなかった掘削船が目の前に!Takumaさんも私もウキウキです。
修士の頃、使っていたIODPコア(U1314、ガーダードリフトの堆積物です。今回のU1564もガーダードリフトで掘削されます!運命を感じました。)は、2003年度のExp 306で元指導教官が取ってきたコアだったので、なんだか不思議な気持ちになります。もうあれから20年も経つんですね…。当時、私はまだ4歳でした(笑)。
20年ぶりにアイスランド南沖で掘削が行われて、それに参加できて本当にタイミングと運が良かったと思います。コロナで航海が延期されていなかったら永遠にJRに乗ることはできなかったと思うので、この限られた時間を大切にしたいと思います。
それでは、また船内の様子もお届けしたいと思います!バイバイ。
드디어 탑승!
타쿠마랑 저는 서로 지도교수가 몇 십년 전에 탑승했었던지라 그 당시도 현역이었던 JR에 지금 저희가 탑승하고 있다는 것에 굉장히 복잡미묘한 기분이 들었어요. 특히 저는 석사과정때 사용했던 코어가 20년 전(Exp 306항해)에 지도교수가 직접 JR을 타서 가져온 퇴적물이었기에 제가 그 다음 타자라고 생각하니 정말 안 믿기네요..
최선을 다해 임무를 완수하고 오겠습니다!
船上レポート3:ようこそExp. 395へ
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学博士課程)
こんにちはこんばんは! Saranです。
2回目のレポートから随分時間が経ってしまいましたね、すみません。
船内専用のドライブをインストールしたらMacの調子が悪くなってしまいました。みなさん自身のパソコンを持っていく時は気をつけてくださいね。あと、Air dropもなぜか調子悪いです…。
今回は乗船してすぐの出来事についてお話ししたいと思います!
안녕하세요. 오늘은 배 안에서의 생활에 대해 얘기하려 합니다.
乗船したらすぐEPM(Expedition Project Manager)からExp. 395の説明がありました。
来年でJRが運用停止になるため、本航海のEPMを担当するリアさんは今回が最後のJRでの航海とおっしゃっていました。リアさんがこれまで数多くのJRでの航海をマネージメントしてきたと思うと、私まで寂しい気持ちになりました。
そして、驚いたことに本航海の乗船研究者の男女比が11:17と女性の方が多いということでした。日本では(特に博士課程にまでなると)あまり女性を見かけなかったので、とてもワクワクしています。
また、乗船研究者のうち、学生は5人、若手11人、シニア11人の割合で乗船されていることがわかりました。ほとんどが博士3年以上のようです。Exp. 395では、最年少が24歳で最高年齢は71歳(!)でした。
탑승하고 나서는 하루 종일 미팅이 연속 지어 잡혀 있답니다.. 간단히 개요 설명을 받은 뒤 이번 탑승인원 중 저를 포함한5명이 학생이라는 것을 알았습니다. 그리고 연구자 성비가 17대 11로 여성이 더 많은 항해라 기대되네요.
Exp 395 매니저를 담당하시는 리아는 이번이 마지막 JR탑승이라 합니다. 많은 추억을 쌓았으면 좋겠어요.
Co-chiefからの研究概要の説明もありました。本航海の研究(アイスランドV型地形の形成の解明)計画は、2004年にプロポーザルを提出したそうで、コロナで3年間延期され、19年越しで実施することができたそうです。巨大プロジェクト実行の難しさを感じました。
수석연구원의 연구계획설명도 있었어요.
2004년에 계획서를 제출하고나서 무려 19년이라는 세월이 지났다 하네요.. 참 시간이 빠른 것 같습니다.
ミーティング後に個人の写真撮影がありました。鈴木さんは自身の筋肉をアピールしていました(けど、残念ながらカットされていました)。
こうやって船に乗っている全員の情報が公開されることで、顔写真と名前、役割がわかりやすく、色んな人とすぐ仲良くなれた気がします。普段会わないテクニシャンやcookさん達からも名前で呼ばれて嬉しかったです。
미팅을 마치고 개인 사진 촬영이 있었어요. 타쿠마는 자기 팔 근육을 어필하고 있었어요(전부 편집 당했지만). 이렇게 탑승원 사진과 이름을 공개하는 시스템은 좋았어요!
そして集合写真も撮りました!
以上、乗船して出港前までのお話でした。
最後に私たちの映え(?)写真も貼っておきます笑
鈴木さんからは毎日いじめられていますが、仲良くしているのでご心配なく!
頑張ってきます!!バイバイ!
저희들 사진으로 마무리 하겠습니다. 열심히 일 하고 오겠습니
船上レポート4:いよいよ出港!
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学博士課程)
こんにちは。Saranです。
今回は出港日について語りたいと思います。(まだ出港していなかったのか!と思われそう..汗)レポートの進捗悪くて本当にすみません。
毎日、調子悪いこのMacと船内のWi-Fiと戦っています。
乗船して4日後くらいに最終出港日が決まりました。予定より1日早い16日!
日時が決まった時は感激しました。いつか自分の研究フィールドである北大西洋に行くのが夢だったので、すごくドキドキしています。
この日は雨でしたが、みんなで外に出て陸から離れていくのを見守っていました。
見慣れたポンタデルガダの景色ももう最後ですね。たった2泊だけでしたが、本当にいい街でした!本当に綺麗で、タイルも可愛くて、可愛い雑貨もたくさんありました。
到着したのが週末でほとんどお店が閉まっていたのが残念です。でも、乗船前にIODPメンバーに会えて良かった。大雨の中、無理して外に出かけたのも今になっては良き思い出です。
結局ポンタデルガダではパイナップル畑行けなかったな…ホテルの朝食美味しかったな…とか色々考えているうちに気づいたら海のど真ん中にいました。
いよいよ本格的に始まりますね。今回は少し短めですが、ここまでにします。
次回からはいよいよ船内作業の話をしたいと思います。それでは、バイバイ!
船上レポート5:Core on deck !(1)
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学博士課程)
コアオンデック!コアオンデック!
この船内放送を初めて聞いてからもう2週間以上経ちます。Macと私が限界を迎えている間、いろんな事がありました。
英語が聞き取れなくて色々誤解が生じたり、船酔い薬の副作用で顕微鏡見ながら気絶しそうになったり、寝不足と慢性ストレスの中で得体の知らない船酔い専用の注射を打ったら完全に死にました(半日寝たら回復しました)。
でもIODPスタッフさん達がサポートしてくれて立ち直れました!
いつもちゃんと見守ってくれて、とてもフレンドリーで優しい方々です。
自分では気づかなかったのですが、結構1人で全コア記載している事が多く、働きすぎているのではないか、学生だからシニア達にやらされているのではないか、色々と心配されていました。本航海の最年少だからっていうのもありそうですが、こんな暖かい世界があるとは…。
あまり載せられる写真がないのですが、ゲーム大会やジム、ムービー、カラオケなど色々誘ってくれて、辛かった船上生活がどんどん楽しく変わってきています。
みなさん本当にありがとうございます!!!
今はもう一日でアイスクリーム2回食べるほど元気です。
あと、謎の注射を打ってから、船酔いしない体になりました!笑
スザンヌ(我々のボス)は、カリスマ性があって、でも面白くて優しい方で、まだ航海の途中ですが私のロールモデルになりました。
君ならできる。ちょっとずつ練習すればいい。と背中を押してくれます。本当に感謝しかないです。クロスオーバーミーティングで発表の機会を何度か頂いています。スラスラ喋れるようになりたいです。ティーナーも頼もしいお母さんって感じのサバサバした方で、私が眠そうにしていると笑ってくれます。
基本的にみんな優しいです。
それでも英語が上手じゃないせいで悔しい思いもたくさんありますが、これまで自分がしてきたようにいろんな人に助けてもらいながら、成長していけたらと思います。
鈴木さんは忙しそうですが、元気です。
私のやらかしエピソードを聞きながら楽しんでいると思います。
有孔虫見て興奮しています。変態だというと喜ぶので皆さん言ってあげてください。
それでは、バイバイ!
船上レポート6:航海を振り返って
武田沙蘭 (Saran Lee, 이사랑) (東京大学博士課程)
ご無沙汰しております。
なかなか更新できず航海が終わってしまいました…すみません。
色んなことがありましたので、できるだけこれまでのことをご報告させていただきたいと思います!
まず、先月に誕生日を迎えました!
いつもお世話になっているコックさんからチェリーケーキをいただき、多くの方に祝ってもらえました。まさか北大西洋のど真ん中で誕生日を迎えられるなんて、一年前までは想像もしていませんでした。
人生で一番幸せな誕生日でした。
祝ってくださった皆様、ありがとうございました(プレゼントもありがとう)!!!
次に、スカベンジャーハンターで優勝しました。
これは船のあらゆる場所に隠されたヒントのカードを探して、ゴールに繋がる問題を解いていくゲームです。問題がかなり難しく、エンジンルームから食料庫、ランドリールームまでヒントのカードを探しに行きました。
優勝者には豪華賞品があるいうことで、平均年齢30に近い大人達が真面目に作戦会議していて面白かったです。
我々のチーム名は「Small engine, big dream」!最高のチームでした。
そして、個人のサンプル採取をしました。
私は博士課程から研究テーマを少し変え、新たな分野に挑戦しています。なので、手探り状態でサンプル採集の準備を行いました。個人のサンプルを採取できる時間は限られているため、そもそも挑戦できるかどうか不安でしたが、ジオケミ(地球化学)の科学者・IODPスタッフさん達が積極的に協力してくださり、なんとか実行することができました。
手伝ってくださったIODP関係者の皆様に大変感謝いたします。
良い結果でお返しできるように頑張ります。
あっという間に、最終日を迎えました。
本当に色んな事がありましたが、全部語れないのが残念です。
世界中から人が集まり、一つの目標を達成するために協力し合うことはとても素晴らしいことだと思います。
もちろん現実はそんなに甘くなく、毎日自分と向き合いながら、これが本当に私の夢だったのか?と問う日の方が多かったです。
でも、最後にみんなと同じ景色が見られて、諦めずに頑張ってきて本当に良かったなと思いました。これが私の夢だったと、胸張って言えます。
みんなとはたった2ヶ月間でしたが、今ではまるで2年のような長い付き合いをしていたように感じます。共に泣いて笑って、苦しんで抱きしめて…。お別れは辛いです。
この航海で私は、将来どう生きていきたいか、なんとなくわかった気がします。
またどこかで彼らに会えるよう、粘り強く研究を続けていきたいと思います。
私を乗せてくれてありがとうジョイデス!
そして、地上でも応援・支援してくださった、両親、原田先生、大野先生、大学の関係者、J-DESCの皆様、本当に本当に本当にありがとうございました。
この思い出は一生の宝物です。