【コア解析の開始と現地レポートのご紹介】南アフリカ金鉱山震源近傍掘削計画(DSeis計画)

“Drilling into seismogenic zones of M2.0-M5.5 earthquakes in deep South Africa gold mines” (DSeis計画)は、日本の研究チーム(代表:立命館大学 小笠原宏教授)が主導するICDPプロジェクトです。
南アフリカには地下3kmにも及ぶ巨大な金鉱山があります。これらの金鉱山では、掘り残された岩盤にひずみが溜まるため、微小~中規模の地震が頻発します。このような地震では、震源域が地下坑道のごく近くにあるため、坑道からの掘削によって直接震源断層に到達することができます。また、坑道沿いに整備された地震観測網によって、過去に起きた地震の発生、岩盤の破壊伝播、余震活動まで克明に記録されたデータが揃っています。
「DSeis計画では、これらの地震の破壊開始点や停止域、余震域を十数カ所掘り抜いて、震源断層とその周辺の応力・物性・ダメージを直接調査します。また、掘削孔内に超高感度地震計を設置して、詳細な余震分布を明らかにします。これらを統合して、アスペリティの実体は何か、あるいは、断層面上で余震活動の活発なところと低調なところの違いは何かを、世界で初めて明らかにすることを目指します。」(プロジェクト開始時のプレスリリースより)

参考

ニュース

2018年8月15日 コア解析の開始と現地レポートのご紹介 New!

2017年6月6日 毎日新聞掲載

2017年6月2日 掘削の開始とScience誌掲載

2017年3月14日 プロジェクト開始のプレスリリース(海洋研究開発機構のウェブサイトへ飛びます)

 

コア解析の開始と現地レポートのご紹介

2018年8月15日

8月から、立命館大学、大阪大学、東北大学などから多くの研究者・学生が南アフリカ現地に滞在し、掘削孔からの流体採取、断層コアの本格的な解析などが行われています。

8月10日までモアプ鉱山での作業(流体採取・コア搬送)が行われ、その後研究チームはヨハネスブルグに移動し、ヴィッツ大学でのコア解析がスタートしました。

モアブ鉱山から採取された大量のコア試料

なお、研究チームの一人、大阪大学の金木俊也氏のFacebook上で、今回の現地活動レポートがアップされています。
公開投稿なのでどなたでも見ることができます。リアルタイムで送られる研究活動の様子をぜひご覧ください。

 

毎日新聞掲載のお知らせ

2017年6月6日

毎日新聞にDSeis計画の記事が掲載されました!
わかりやすくまとまった良記事です。小笠原教授へのインタビューのほか、迫力のドリリングマシンの写真もご覧いただけます。
地底3キロ 震源を直接この目で(毎日新聞電子版 2017年6月3日 15:00)

 

掘削の開始とScience誌掲載のお知らせ

2017年6月2日

日本の研究チーム(代表:立命館大学 小笠原宏教授)が主導するICDPプロジェクト、”Drilling into seismogenic zones of M2.0-M5.5 earthquakes in deep South Africa gold mines” (DSeis計画)の科学掘削が6月1日から始まりました!

立命館大学のウェブサイトに、坑道内の写真などと共に詳細が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

また、このDSeis計画についての取材記事が、米国科学雑誌 “Science” 電子版に5月31日付けで掲載されました。背景や意義などもわかりやすく解説されていますので、こちらもぜひご一読ください。

 

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