マントル掘削ワーキンググループ

設立趣旨

マントルへの到達は、科学史上最も挑戦的なミッションの一つです。現行の IODP 科学プラン(2013-2023)https://www.iodp.org/about-iodp/iodp-science-plan-2013-2023では、「What are the composition, structure, and dynamics of Earth’s upper mantle?(地球の上部マントルの組成、構造、そしてダイナミクスとは何か)」を明らかにするため、海洋科学掘削におけるマントル掘削の必要性が述べられています。また、2024 年度以降の国際深海科学掘削計画における方向性をまとめた2050 Science Framework (https://www.iodp.org/2050-science-framework)においても、2050 年までに海洋科学掘削のコミュニティが実現すべき項目の一つとして「Probing the Deep Earth(深部地球の探究)」があり、人類による海洋地殻の貫通とマントル掘削の実現、そしてマントル掘削によって地球システムを統合的に理解する重要性が示されています。マントル掘削の実現によって科学成果を達成するためには、それを可能とする唯一の科学掘削プラットフォームである地球深部探査船「ちきゅう」を保有する日本のイニシアティブが強く期待されています。
これまでに、代表的な海洋地殻の貫通とマントルへの到達に関する科学掘削プロポーザルとして、「Project M2M: Mohole to Mantle(805-MDP)」 およびその掘削候補地点の一つであるハワイ北東沖を対象とした 「Drilling Mature Oceanic Crust on North Arch off Hawaii(951-Full)」が、金沢大学の海野らを中心とする国際科学者コミュニティによって提出されています。今後、人類史上初となるマントル掘削を実現するためには、これらの科学掘削プロポーザルを基にした計画の更なる具体化と国際科学者コミュニティとの連携強化、そして実施主体となる海洋研究開発機構(JAMSTEC)における技術的検討やプロジェクト・マネージメントとの有機的連携が不可欠です。
それらの状況を踏まえ、2020年9月、マントル掘削の実施に向けた具体的な活動を行うためのオールジャパン体制を整えると共に、研究者や技術者の相互理解と連携を促進することを目的として、J-DESCのIODP部会の下に「マントル掘削ワーキンググループ」が設置されました。

活動内容
2050 Scientific Framework の Flagship Initiatives に“Probing the Deep Earth”として掲げられたマントル掘削の推進に資するため、以下の事項を重点的に検討・促進・支援する。
1) マントル掘削に関わる分野の国内外の研究者との連携促進
2) マントル掘削の周辺諸分野との融合の促進(共同研究の推進やワークショップの開催等を含む)
3)IODP およびその後継枠組みにおけるマントル掘削に関連する掘削提案(プロポーザル)の精緻化・具体化に向けた検討及び支援
4)海洋研究開発機構(JAMSTEC)の運用開発部門とマントル掘削に関わる事項についての情報交換
5)マントル掘削に関わる人材育成活動および普及広報活動
6)マントル掘削に関連する その他の事項

ワーキンググループメンバー:
代表:海野 進(金沢大学)
秋澤 紀克(東京大学大気海洋研究所)
阿部 なつ江(海洋研究開発機構)
石橋 純一郎(九州大学)
稲垣 史生(海洋研究開発機構)
小野 重明(海洋研究開発機構)
片山 郁夫(広島大学)
草野 有紀(産業技術総合研究所)
黒田 潤一郎(東京大学大気海洋研究所)
肖 楠(海洋研究開発機構)
鈴木 庸平(東京大学)
針金 由美子(産業技術総合研究所)
道林 克禎(名古屋大学)
森下 知晃(金沢大学)
山下 幹也(産業技術総合研究所)
山田 泰広(海洋研究開発機構)

過去のワーキンググループ会合の議事録:
2020年9月14日
2020年10月22日
2020年12月4日

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