ICDP掘削提案促進ワークショップ 「新たな掘削提案の展望ー陸上から海洋までー」
開催趣旨
ICDPでは、2030年まで有効な新しい科学計画がほぼ決定され、日本のICDP参加も2022年春まで継続することが決まっています。今後も日本がICDPの主要な加盟国として積極的に科学掘削計画を提案・実現し、国際的な協力の基に地球掘削科学の進展に貢献することが期待されています。また近年ICDPとIODPとの連携が強化され、”Land to Sea”という陸と海を繋ぐ掘削プロジェクトの提案が推奨されています。
このワークショップでは、来年1月15日のICDP提案書〆切に向け、日本として重要な提案を予定している科学掘削計画について、課題を整理し、より良い提案書となるよう支援することを目的とします。あわせて、将来の科学掘削を考えている方々にアイデアを紹介していただき、その科学の面白さを共有するとともに、掘削の実現を目指して助言します。
日程
2020年11月5日(木)09:00-12:00
11月6日(金)09:00-12:15
会場
オンライン開催
主催
日本地球掘削科学コンソーシアム(J-DESC)
*本ワークショップは海洋研究開発機構のIODP・ICDP関連ワークショップ等支援事業 [開催費支援] の支援を受けています。
世話人
藤原治(産業技術総合研究所)、小村健太朗(防災科学技術研究所)、大坪誠(産業技術総合研究所)、掛川武(東北大学)、清川昌一(九州大学)、黒田潤一郎(東京大学)、諸野祐樹(海洋研究開発機構)、山田泰広(海洋研究開発機構)
新着情報
*関連するワークショップ等のお知らせ欄を設けました。掲載を希望する方は事務局までお知らせください。
*開催報告書を掲載いたしました。(11/16)
*参加登録の受け付けを開始しました。(締切10/20→11/4 ウェブ締め切りました)
*ミニセッションで取り上げる新規掘削アイデアの募集を開始しました。(締切10/20→募集は終了しました)
開催趣旨
ICDPでは、2030年まで有効な新しい科学計画がほぼ決定され、日本のICDP参加も2022年春まで継続することが決まっています。今後も日本がICDPの主要な加盟国として積極的に科学掘削計画を提案・実現し、国際的な協力の基に地球掘削科学の進展に貢献することが期待されています。また近年ICDPとIODPとの連携が強化され、”Land to Sea”という陸と海を繋ぐ掘削プロジェクトの提案が推奨されています。
このワークショップでは、来年1月15日のICDP提案書〆切に向け、日本として重要な提案を予定している科学掘削計画について、課題を整理し、より良い提案書となるよう支援することを目的とします。あわせて、将来の科学掘削を考えている方々にアイデアを紹介していただき、その科学の面白さを共有するとともに、掘削の実現を目指して助言します。
参照リンク
・ICDPの概要について
・ICDP掘削プロポーザルについて
・ICDP掘削提案について(ICDPウェブサイトへ飛びます)
・IODP website – Submitting Proposals(10/1よりガイドラインが新しくなりました)
プログラム(10/27版)
Day 1 11月5日(木) 09:00-12:00
イントロダクション・現状に関する情報共有 | ||
---|---|---|
9:00-9:10 | 趣旨説明 | 小村健太朗 |
9:10-9:20 | ICDP Science Plan 2020-2030 概要説明 | 山田泰広 |
9:20-9:30 | 海洋科学掘削2050 Science Framework 概要説明 | 黒田潤一郎 |
9:30-10:30 | 掘削プロジェクト成功事例紹介/SAGの視点から(各15分) | 浅沼宏(JBBP) 掛川武(Moodies) 高澤栄一(OmanDP) 井龍康文(COREF) |
10:30-10:35 | J-DESCほか各種の支援策紹介 | 斎藤実篤(J-DESC事務局) |
検討中のプロポーザル紹介 (1) | ||
10:35-11:15 | 鬼界カルデラ掘削プロジェクトの現 |
金子克哉・清杉孝司・中岡礼奈 (座長:清川昌一・斎藤実篤) |
11:15-11:45 | Scientific Exploration Of Induced SeisMicity And Stress (SEISMS) | James Mori (座長:小村健太朗) |
総合討論 (1) | ||
11:45-12:00 | 総合討論 | (座長:藤原治) |
Day 2 11月6日(金) 09:00-12:15
検討中のプロポーザル紹介 (2) | ||
---|---|---|
9:00-9:40 | New Caledonia Peridotite Amphibious Drilling | 鈴木志野・高澤栄一 (座長:山田泰広) |
9:40-10:10 | 琵琶湖掘削 | 中川毅 (座長:小村健太朗) |
10:10-10:40 | Sensitivity of the West Antarctic Ice Sheet to 2 Degrees Celsius (SWAIS 2C) | 菅沼悠介 (座長:掛川武) |
新規アイデア紹介 | (座長:掛川武) | |
10:40-12:00 (1人 7分+質疑3分) |
Ryukyu arc transect, coring and monitoring from forearc to backarc | 大坪誠 |
ロナクレーターの掘削 | 後藤和久 | |
珪質・石灰質微化石層序の統合 | 松岡篤 | |
プレートテクトニクスと微生物による地下圏炭素・窒素循環 | 木村浩之 | |
地震発生に関わる微生物プロセスの解明 | 鈴木庸平 | |
SMS・VMS鉱床の初期生成過程における微生物活動の寄与の解明 | 野崎達生 | |
ドライな海洋リソスフェアと水の最初の接点:幌満カンラン岩体掘削 | 森下知晃 | |
Myanmar Drilling | モー・キョー | |
総合討論 (2) | ||
12:00-12:15 | 総合討論 | (座長:藤原治・小村健太朗) |
※本プログラムは暫定であり変更の可能性があります
このワークショップでは、「こんな場所を掘ってみたら面白い」「こういう課題は掘削で解決できるのでは」といった新しいアイディアを披露するミニセッションを設けます。科学掘削未経験の学生・若手の方、掘削提案を考えている若手~中堅の研究者の方、こんな研究を誰かやってみない?という経験者の方など、だれでも歓迎です。科学掘削によって解き明かしたい地球生命科学の謎やアイデアをお持ちの方はぜひご提案してください。
応募〆切:2020年10月20日(火)24時 ※締め切りました
日時:2020 年 11 月 5 日(木)9:00~12:00・6 日(金)9:00~12:15
場所:オンライン開催
主催:日本地球掘削科学コンソーシアム(J-DESC)
*本ワークショップは海洋研究開発機構のIODP・ICDP関連ワークショップ等支援事業 [開催費支援] の支援を受けました
世話人:藤原治(産業技術総合研究所),小村健太朗(防災科学技術研究所),大坪誠(産業技術総合研究所),掛川武(東北大学),清川昌一(九州大学),黒田潤一郎(東京大学),諸野祐樹(海洋研究開発機構),山田泰広(海洋研究開発機構)
概要:
日本研究者の参加するICDP 科学掘削を実現し,国内外の地球掘削科学研究を推進するため,プロポーザル提案を予定されている科学掘削計画について,よりよい強固なプロポーザル提案となるよう支援すること,および将来の科学掘削を考えられている新規アイデアについて,アイデアを醸成する機会として情報共有し,科学掘削の実現を目指して助言する,ことを目的としたオンラインワークショップを開催しました.
全国の大学・研究機関等から1日目のべ80人,2 日目のべ74人(ともに事務局を除く)の参加があり,提案者による掘削計画の発表と議論と新規アイデアの発表と議論にあわせて,過去,ICDP掘削プロポーザルを採択された方の経験の発表とJ-DESC における掘削提案促進の方策について活発な意見交換を行いました.
開催趣旨:
ICDPでは,2030年まで有効な新しい科学計画がほぼ決定され,日本のICDP参加も2022年春まで継続することが決まっています.今後も日本がICDPの主要な加盟国として積極的に科学掘削計画を提案・実現し,国際的な協力の基に地球掘削科学の進展に貢献することが期待されています.また近年ICDPとIODPとの連携が強化され,”Land to Sea”という陸と海を繋ぐ掘削プロジェクトの提案が推奨されています.
このワークショップでは,来年1月15日のICDP提案書〆切に向け,日本として重要な提案を予定している科学掘削計画について,課題を整理し,より良い提案書となるよう支援することを目的とします.あわせて,将来の科学掘削を考えている方々にアイデアを紹介していただき,その科学の面白さを共有するとともに,掘削の実現を目指して助言します.
実施内容:
1日目前半は,世話人によるワークショップの趣旨説明のあと,直近に出版された陸上および海洋掘削のあたらしい科学プラン「ICDP Science Plan 2020-2030」と「海洋科学掘削 2050 Science Framework」の内容を紹介しました.ついで,掘削プロジェクト成功事例紹介/SAGの視点から,として,ICDPプロポーザルそしてそれに合わせたマッチングファンドの獲得を実現された方々に,その経験と教訓についてご講演いただきました.これらの講演からは採択に向けて“強い”プロポーザルとはどういうものかについて具体的なアドバイス等がえられました.また,ICDPプロポーザル作成のためにJ-DESCが可能な支援について,J-DESC事務局から紹介いただきました.
1日目後半では,ICDPプロポーザル提案を予定されている科学掘削計画について,提案者から2件のご講演をいただきました.
「鬼界カルデラ掘削プロジェクトの現状と将来構想(中岡礼奈・金子克哉・清杉孝司 以下,敬称略)」
「Scientific Exploration Of Induced SeisMicity And Stress (SEISMS)(Jim Mori)」
科学掘削計画の内容だけでなく,プロポーザル提案に向けた問題点,支援等について,意見交換がなされました.最後の総合討論では,よりよい,強固なプロポーザルとはどのようなものか,各講演でふれられた教訓をとりまとめました.プログラムにはありませんでしたが,ICDPプロポーザル提案が予定されているもう一つのプロジェクト
「DeepDUST: Probing Continental Climate Of The Late Paleozoic Icehouse-Greenhouse Transition(濱村奈津子)」
について簡単にご紹介いただきました.
2日目は,ICDPプロポーザル提案を予定されている科学掘削計画について,提案者から3件のご講演をいただきました.
「New Caledonia Peridotite Amphibious Drilling(鈴木志野・高澤栄一・山田泰広)」
「琵琶湖掘削(中川毅)」
「Sensitivity of the West Antarctic Ice Sheet to 2 Degrees Celsius (SWAIS 2C)(菅沼悠介)」
それぞれの提案で,プロポーザル提案にいたる段階に違いがあり,その段階ごとに支援のあり方もかわっていくことがわかりました.
2日目後半は,新規アイデア紹介として,8件のご講演をいただきました(前半の菅沼さんのご講演の一部にも,新規アイデアの紹介が含まれていました).
「Ryukyu arc transect, coring and monitoring from forearc to backarc (大坪誠)」
「ロナクレーターの掘削(後藤和久) 」
「珪質・石灰質微化石層序の統合(松岡篤)
「プレートテクトニクスと微生物による地下圏炭素・窒素循環(木村浩之) 」
「地震発生に関わる微生物プロセスの解明(鈴木庸平) 」
「SMS・VMS鉱床の初期生成過程における微生物活動の寄与の解明(野崎達生) 」
「ドライな海洋リソスフェアと水の最初の接点:幌満カンラン岩体掘削(森下知晃) 」
「Myanmar Drilling(モー・キョー) 」
時間が短く十分な議論はできませんでしたが,それぞれ,新規アイデアらしく,新鮮で興味深い計画でした. 今後とも,プロポーザル提案にいたるよう,支援していくことを確認しました.最後の総合討論では,プロポーザル提案に向けた支援について,どのようなことが可能かなどを議論し,J-DESCとしての支援に加え,J-DESC ICDP部会でも具体的な支援策を議論していくこととして,ワークショップを終了しました.
所感:
2 日間を通じ,それぞれの提案について活発な議論が展開されました.様々な分野の参加者があり,科学掘削の対象とする研究課題の多様であることがよくわかりました.本ワークショップでの議論も視野に入れ,プロポーザル提案に向けて進展していくことを希望いたします.あわせて,プロポーザル提案にむけた支援について,本ワークショップだけで解決できるものではありませんが,ご意見,コメント等を取り入れて,支援の中身を議論していく所存です.
新規掘削アイデア紹介では,期待以上の多くの提案が集まり,多くの参加者の賛同がえられたと思います.まだ,具体化されていない面もありますので,本ワークショップをきっかけに,さらに,科学掘削計画としてまとまっていくことを希望いたします.今後,別の機会を設けて,アイデアの進展をご紹介いただき,プロポーザル提出への支援を続けていく所存です.
今回のような形式の提案育成型ワークショップは,昨年度1月の「IODP掘削提案促進ワークショップ」に引き続くものでもあり,日本の掘削科学の推進に有効な手段だと考えられます.本ワークショップでは,ネットワーク開催という不慣れな形式になりましたが,J-DESC事務局の皆様,運営委員会の皆様の多大なご尽力をいただき,無事開催することができました.多くの方にご参加,議論に加わっていただき,本ワークショップの趣旨にあった,プロポーザル支援および掘削科学計画の新規提案に向けて,意義深いワークショップになりました.改めて,皆様に感謝申し上げます.
(2020.11.13 文責:小村健太朗)
関連するワークショップ等のお知らせ欄を設けました。掲載を希望する方は事務局までお知らせください。
1. 南極掘削
提案タイトル:Sensitivity of the West Antarctic Ice Sheet to 2 Degrees Celsius (SWAIS 2C)
提案者:菅沼悠介(国立極地研究所)
—————————————————
我々のグループでは,南大洋および南極氷床の気候・環境変動の解明を目的として,以下のプロジェクトを進めています.
当プロジェクトにご興味ある方は,ぜひご連絡下さい.
新学術領域研究 「熱ー水ー物質の巨大リザーバ 全球環境変動を駆動する南大洋・南極氷床」
:WEB(http://grantarctic.jp/pages/intro.html), 連絡先(office@grantarctic.jp)
基盤研究(A)「東南極沿岸での海域-陸域シームレス掘削による最終間氷期以降の氷床変動史の復元」
:概要(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography/129/5/129_129.591/_article/-char/ja/),連絡先(suganuma.yusuke@nipr.ac.jp)
—————————————————
2. 琉球掘削
提案タイトル:Ryukyu arc transect, coring and monitoring from forearc to backarc
提案者:大坪誠(AIST)
—————————————————-
来年3月、琉球弧研究の最新動向を情報共有する場として 「琉球弧ダイナミクスの新展開:島弧ダイナミクスの理解への新たな切り口」を企画しています. 東京大学大気海洋研共同利用研究集会として, 東大柏キャンパスにてオンライン予定です.詳細が決まりましたら,J-DESCウェブサイトやMLにてお知らせします.
—————————————————