Exp. 355 Arabian Sea Monsoon (CPP)

航海概要

航海概要

テーマ

Deep sea drilling in the Arabian Sea: Constraining tectonic-monsoon interactions in South Asia
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航海予定期間

2015年3月31日~5月31日

掘削船

JOIDES Resolution

乗船/下船地

コロンボ(スリランカ)/ムンバイ(インド)

掘削地点
355

掘削地点図

掘削地点の概要
サイト 水深 掘削深度
(堆積物)
掘削深度
(基盤岩)
推定される岩相 堆積物基底の推定年代
Primary
IND-01A 3,461m 690m 0m シルト岩,砂岩,頁岩 中新世
IND-03C 3,630m 1,470m 100m シルト岩,砂岩,頁岩,玄武岩 始新世
IND-04A 3,622m 900m 50m シルト岩,砂岩,頁岩,玄武岩,花崗岩 始新世
Alternate
IND-02B 3,431m 580m 0m シルト岩,砂岩,頁岩 中新世
科学目的

この掘削航海は、ヒマラヤとチベット高地の隆起とインド夏季モンスーンとの相互作用を理解するため、東アラビア海に分布するインダス海底扇状地の堆積物を掘削し、造山運動、風化と浸食、そして気候の関連性を複数のタイムスケールで明らかにします。

科学目的は以下の通りです.1)23Ma以降に起こったヒマラヤ山脈の削剥がモンスーンの増大と 対比できるかどうかを検証すること。2)8Maにモンスーンが強まったのか弱まったのかを明らかにすること。3)扇状地堆積物の始まりの年代を決定するこ とによりヒマラヤとチベット高地の隆起のタイミングの解釈に制約を与えること。4)初期の隆起プロセス及びそのプロセスと、インドの西縁に沿って分布する デカン洪水玄武岩の定置との関係に制約を与えるため、ラクシュミー盆地(東アラビア海)の基盤岩の性質を明らかにすること。

arabian_schematic

高地の隆起がモンスーンにもたらす影響の概念図。

モンスーンの雨はヒマラヤで集中的な浸食を引き起こし、結果として削剥のパターンを駆動するとともに造山運動の構造をコントロールする。山地の前面から浸食された堆積物はインド洋の海底扇状地を形成する。

STD = South Tibetan Detachment, MCT = Main Central Thrust, MBT = Main Boundary Thrust.

JRSOのページ>>こちら

共同首席研究者

Dhananjai Pandey and Peter Clift

 J-DESCからの乗船研究者
氏名 所属 役職・身分 乗船中の役割
岩井雅夫 高知大学 教授 Diatom Micropaleontologist
鈴木健太 北海道大学 大学院生(修士課程) Sedimentologist

乗船に関わるサポート情報

乗船研究者としてIOから招聘される方には乗船前から乗船後に至る過程の数年間に様々なサポートを行っています。主な項目は以下の通りです。

  1. プレクルーズトレーニング:乗船前の戦略会議やスキルアップトレーニング
  2. 乗船旅費:乗下船に関わる旅費支援
  3. アフタークルーズワーク:モラトリアム期間中の分析
  4. 乗船後研究:下船後最長3年で行う研究の研究費

乗船の手引き(乗船前準備や船上作業・生活方法に関する経験者からのアドバイス集)>>こちら

募集情報(〆切ました)

乗船者追加募集(終了)

募集分野

珪藻化石(新生代の生層序を専門とする経験者)

微生物学者

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募集〆切

2014年9月23日(火)
※適任者の応募があり次第早期に〆切る場合があります
終了しました

注意事項

応募する方は全員英文CV、さらに在学中の場合は指導教員の推薦書が必要となります。
修士課程の大学院生の場合は乗船中の指導者(指導教員もしくは代理となる者)が必要です。

乗船者募集(終了)

専門分野

制限なし

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募集〆切

2014年5月1日(木)
2014年6月2日(月)延長しました
2014年6月20日(金)再延長!

終了しました

注意事項

応募する方は全員英文CV、さらに在学中の場合は指導教員の推薦書が必要となります。
修士課程の大学院生の場合は乗船中の指導者(指導教員もしくは代理となる者)が必要です。

船上レポート

最終更新日: 2015年6月16日
※更新の日付は日本時間

レポートインデックス

レポート 1>>初めてのインド洋航海・・・
レポート 2>>U1456サイトでの掘削
レポート 3>>パレオラボ
レポート 4>>ヨガ教室

レポート 4(2015年5月4日)「ヨガ教室」

岩井雅夫(高知大学/Micropaleontologist (Diatom))

船上ではスクリプス海洋研究所のLisa Tauxe教授が主催するヨガ教室が開催されています(Fig.1).

私も初心者コース・アドバンスコースに通い詰め(もちろん休日なしの12時間労働のあと),お医者様に指導されながらも日頃おろそかとなっていたストレッチにはげんでいるところです.

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Fig.1(左)ブリッジ屋上でポーズをとるリサ先生

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Fig.2(右)背中には「龍馬魂」の文字.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ航海に乗船するのは南極ウィルクスランド航海(Exp.318)に続き2度目となりますが,データを大事にする彼女の緻密な古地磁気分析・評価姿勢にはいつも感服させられます(Fig.3).

 

航海も半ば少々つかれがでてきた折りに,彼女が米国National Academy of Scienceの一員に選出されたとの吉報が届きました.船内はお祝いムードに包まれ,活気を取り戻すことになります(Fig.4) .

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Fig.3(左) 古地磁気ラボで黙々と分析.

 

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Fig.4(右)お祝いのケーキを切り分けるリサ先生.

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レポート 3(2015年5月4日)「パレオラボ」

岩井雅夫(高知大学/Micropaleontologist (Diatom))

かつてのPaleo Labは,現在Paleontology Prep LabとMicroscopiy Labに生まれ変わり,数年前の航海とくらべてもずいぶん変わりました.

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Fig.1(左)顕微鏡室全景.処理室は奥の左

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Fig.2(右)卓上電子顕微鏡システム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

可動式の顕微鏡検鏡台が新規導入され,古くなっていた顕微鏡の一部も更新されました(Fig.1).さらに日立のポータブル電子顕微鏡(Fig.2)が導入されており,無蒸着でも観察できます(Fig.3).

パレオラボで同一シフトをすごすSingh教授のもとには,多くのインド人乗船研究者が集まってきています.隣では陽気なカメラマンBillが,クローズアップ写真撮影におわれ,奥ではスタッフサイエンティストのDeniseが深夜まで顕微鏡を覗いています.

私は前回の航海と同じ場所で同じ顕微鏡を覗きながらも,南極とは全く異なる鏡下風景を目にすることになりました(Fig4).

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Fig.3(左)浮遊性有孔虫Globorotalia. tosaensisの電子顕微鏡写真(撮影・同定はSingh教授).「土佐」の名を冠した年代指標種.模式地(最初に発見・記載された場所)は高知県室戸市登の唐の浜層群登層.

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Fig.4(右)スメアスライドの偏光顕微鏡写真.石灰質ナンノ化石があふれかえる.

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レポート 2(2015年4月22日)「U1456サイトでの掘削」

鈴木健太(北海道大学/Sedimentologist)

こんにちは、北海道大学修士2年の鈴木健太です。今回Expedition 355航海にSedimentologistとして乗船し、夜シフト(0:00~12:00)でコアの記載やスキャンといった仕事を行っています。研究航海に参加するのはこれが初めてのため、当初は分からないことばかりでしたが、掘削の開始から2週間が経過し仕事にも慣れてきました。

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コア記載の様子

現在は1番目のサイトであるU1456 (IND-03)の掘削中で、最終的には約1500 mの深さまで掘削する計画です。このサイトでの掘削期間は本航海の半分近くを占め、今後も2週間近くこのサイトでの仕事は続きます。一か月同じサイトでの掘削となっていますがLoggingなどで数日間の休息日が与えられました。その期間にはPhotoshopの講座やピンポン大会などのレクリエーションが行われ、少し息抜きができました。

息抜きといえば、夜シフトは日の出の時間に甲板に出ていき太陽が昇ってくる様子を見ながらちょっとした休憩を取ります。ただし、水平線付近が曇っていることが多く、水平線から太陽が覗く日の出の瞬間はまだ拝めていません。たいていは数分後に雲の上に出てくる太陽を眺めています。日の出はまだしっかりと拝めていませんが、一度イルカの群れに遭遇しました。かなり距離があったため写真はうまく撮れていませんが、数十頭のイルカの登場にみな興奮していました。

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イルカの群れ(分かりづらいかもしれませんが)

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レポート 1 「初めてのインド洋航海・・・」

岩井雅夫(高知大学/Micropaleontologist (Diatom))

初めてJOIDES Resolution(JR)号に出会ったのは,ODP Leg 127日本海航海出港直前の1989年6月,JR号が東京湾岸に接岸中の出来事だった.真っ白な船体がまぶしく,最新の研究機器材がぎっしりとつまった洋 上研究船は,海の上に浮かびながらも雲の上の存在であった.2年後2ヶ月の航海に乗船することも,四半世紀後5度目にして初めてインド洋に足を踏み入れる ことも,当時は全く思いもしなかった.
ヒマラヤ山脈の発達史とアラビアモンスーンの因果関係解明を主たる目標に掲げたIODP Exp.355航海では,初航海(Leg 138)で同室だったMitch Lyle(既に定年を迎え,オレゴン大で研究に専念中)や,前回南大洋航海(Exp.318)で一緒だったLisa Tauxe(彼女の上司,Margaret Leinenスクリプス海洋研究所長もLeg 138乗船研究者)らと,“洋上研究所”で再度同じ時を過ごす.
航海乗船が最終的に確定したのは出国4日前のことだった.インドのビジネスビザがとれず,乗船・下船が危うい.3日前までに乗船の確約がとれなければ,航 海参加を見送ることになっていた.インドで下船できなければ,米国のスタッフらとともにスリランカまで戻って下船帰国する.
アラビア海は海賊の宝庫.コロンボの港では「海賊対処行動」中の護衛艦と出会い(Fig.1),共同主席研究員Peter D. Clift(ルイジアナ州立大学)の講演も“海賊出現状況”の解説から始まった.果たして一体どんな航海になるのだろう?星空のもとコロンボを出港した JR号(Fig.3)の船体には,数日後有刺鉄線が張り巡らされ,海賊出現に万全の体制がしかれる中,2ヶ月の航海が始まった(Fig.4は四半世紀前東 赤道太平洋に現れた海賊).

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Fig.1. コロンボ(スリランカ)の港に停泊中のJOIDES Resolution(JR).向かいに停泊中の船は海上自衛隊の護衛艦「はるさめ(DD-101)」と「いかづち(DD-107)」.

 

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Fig.2. JR号からコロンボ市街中心部を望む.手前は三重県の船.「この船には日本人が二人乗っている」と,作業中の東南アジア系船員が教えてくれた.

Fig.3.夜間出港.船橋屋上に集う乗船研究者の姿はいつものことながら,星空を眺めながらの出港は独特な趣.

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Fig.4. 四半世紀前東赤道太平洋に現れた海賊(Leg 138の赤道祭).

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報告書類

  • Pre-cruise traning
    開催日時:2015年3月4日~6日
    参加報告書:こちら(PDF)
  • Expedition
    航海期間:2015年3月31日~5月31日
    参加報告書:こちら(PDF)

お問い合わせ

J-DESCサポート
海洋研究開発機構 横浜研究所内
E-mail: infoの後に@j-desc.org
Tel: 045-778-5703

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