Exp. 353 Indian Monsoon Rainfall

航海概要

航海概要

テーマ

Indian Monsoon Rainfall in the Core Convective Region ( iMonsoon )
プロポーザル#795-Full2>>こちら(フルバージョンPDF)
Scientific Prospectus>>こちら

航海予定期間

2014年11月29日~2015年1月29日

掘削船

JOIDES Resolution

乗船/下船地

シンガポール/シンガポール

掘削地点

 353

科学目的

Based on IODP Proposal 795-Full2, the goal of this expedition is to obtain sediment sections from within the core region of Indian monsoon precipitation. Four sites in the Bay of Bengal and Andaman Sea will target Late Cretaceous-Holocene sediments to better understand the physical and climatological mechanisms underlying changes in monsoonal precipitation, erosion, and run-off across multiple time scales.

The scientific objectives are to (1) establish the sensitivity and timing of changes in monsoon circulation relative to external insolation forcing and internal boundary conditions including the export of latent heat from the southern hemisphere, the extent of global ice volume, and greenhouse gas concentrations; (2) understand the timing and conditions under which monsoonal circulation initiated and evolved; (3) determine the extent to which Indian and East Asian monsoon winds and precipitation are coupled and at what temporal and geographic scales; and (4) better deconvolve the effects of tectonics and climate change on erosion and run-off.

JRSOのページ>>こちら

共同首席研究者

Steven C. Clemens and Wolfgang Kuhnt

J-DESCからの乗船研究者
氏名 所属 役職・身分 乗船中の役割
安藤卓人 北海道大学 大学院生(博士課程) Sedimentologist
臼井洋一 JAMSTEC 研究員 Paleomagnetist
浦本豪一郎 JAMSTEC JSPS特別研究員 Sedimentologist
山本正伸 北海道大学 准教授 Organic Geochemist

乗船に関わるサポート情報

乗船研究者としてIOから招聘される方には乗船前から乗船後に至る過程の数年間に様々なサポートを行っています。主な項目は以下の通りです。

  1. プレクルーズトレーニング:乗船前の戦略会議やスキルアップトレーニング
  2. 乗船旅費:乗下船に関わる旅費支援
  3. アフタークルーズワーク:モラトリアム期間中の分析
  4. 乗船後研究:下船後最長3年で行う研究の研究費

乗船の手引き(乗船前準備や船上作業・生活方法に関する経験者からのアドバイス集)>>こちら

お問い合わせ

J-DESCサポート
海洋研究開発機構 横浜研究所内
E-mail: infoの後に@j-desc.org
Tel: 045-778-5703

募集情報(締め切りました)

追加募集情報

募集分野

浮遊性有孔虫生層序(新生代,特に新第三紀に実績のある経験者)
珪藻および/または放散虫生層序(新生代,特に新第三紀の経験者)

応募方法>>こちら
応募用紙の記入方法>>こちら
応募する>>こちら

募集〆切

2014年4月22日(火)
終了しました

募集情報

募集分野

制限なし

応募方法>>こちら
応募用紙の記入方法>>こちら
応募方法と記入方法のPDFバージョン>>こちら
応募する>>こちら

募集〆切

2014年1月6日(月)17:00
2014年2月26日(水)
適任者の応募があり次第

締め切りました.

注意事項

応募する方は全員英文CV、さらに在学中の場合は指導教員の推薦書が必要となります。
修士課程の大学院生の場合は乗船中の指導者(指導教員もしくは代理となる者)が必要です。

船上レポート

船上レポート~インド洋から~

最終更新日: 2015年1月13日
※更新の日付は日本時間

レポート5>>待望のベンガル湾北部へ
レポート4>>Site U1444掘削とクリスマスパーティーを終えて
レポート3>>代替サイトでの掘削へ
レポート2>>Sloth talk
レポート1>>Site U1443(N90E-2C)掘削完了報告

レポート5「待望のベンガル湾北部へ」

少し遅くなりましたが,明けましておめでとうございます。

インドの研究者3名を新たに迎えたJR号は大晦日(2014年12月31日)の早朝にインド・Visakhapatnam港を出港し,待望のインド沖のBB site(BB-5, BB-7)に向かいました。カウントダウンパーティーが催される中,着々とコアリングの準備が進み,元日の夜には掘削が開始し,翌日2日の早朝にコアがSedimentologistの元にやってきました。記載初めです。BB siteの最初の掘削地点であるBB-5(U1445)の堆積物は非常に堆積速度が速いと考えられていたため,海底下600mを超えて中新統の堆積物までの掘削を目指しました。掘削が進むうちに,想定していたよりも堆積速度が速いこと,タービダイトが頻繁に介在しないことから,高時間分解能での古環境復元には適した試料であることが分かり,乗船者は一安心といったところです。私たちは岩相記載に加えて引き続きタービダイトの記載を続けたのですが,タービダイトの頻度やスメアスライド組成から非常に興味深いデータが得られました。今後の研究に期待が高まります。

353_5_2

夜明けのインド洋

U1445の掘削は1月9日に無事に終了し,10日の夜にはBB-7(U1446)の掘削が開始しました。U1446の掘削は2日間の強行日程で行なわれ,11日の早朝から始まった記載は,船が次のサイト(AA site)に向かう中,13日の早朝に終了しました。U1446の試料はおよそ100万年間の連続した試料で,タービダイトも掘削した約180mの間に2-3層しか見当たらず,U1445試料よりも更に高時間分解能での分析に適した試料といえます。そのため岩相変化がほとんどなく,記載作業は非常に淡々と進みましたが,興味深い船上データが多く得られ,研究者たちのテンションも高まっています。

さて,今日(13日)からの3日間はアンダマン海までの移動期間ということで,船上で卓球大会が催されます(おそらくJR号史上初)。運動神経の悪い私も参加することになり,少々不安ですが楽しんで英気を養いたいと思います。

353_5_1

岩相の記載!?(U1446)

↑このページのトップへ

レポート4「Site U1444掘削とクリスマスパーティーを終えて」

安藤卓人(北海道大学/Sedimentologist)

12月23日にJR号は再び動き出し,公海上の掘削地点BoB-11A (Site U1444) に向かうことになりました。前の浦本さんのレポートにもある通り,インドEEZ上の掘削許可が間に合わなかったためです。Site U1444は海底扇状地上ということで,なるべく遠洋性の泥が多く含まれている場所を狙っての掘削となりました。24日に掘削準備が始まり,コア記載はクリスマスに開始しました。また,その日にはクリスマスパーティーが催されました。私は自前のトランペットを持ち込んで乗船していたため,同じように尺八を持参していた臼井さん(JAMSTEC)と共にクリスマスコラールに管楽器隊として参加しました。合唱隊には山本先生(北大)も加わり,クルーとサイエンティストによるクリスマスコラールは大盛況で幕を閉じました。その他にもプレゼント交換やゲーム大会と非常に楽しいひとときを過ごすことができました。
もちろん,その間も掘削は進みました。ごく浅い深度のコアは砂やシルトが主体でタービダイトが多くみられましたが,深度100mを過ぎたあたりから細かいタービダイトは見つかるものの粘土が主体となり微化石も多く観察され,研究者たちにも良いクリスマスプレゼントとなったと思います。私にとっては約900層ものタービダイトの記載は非常に良い勉強になり,主要成分の異なる(緑泥石,雲母,植物片,石英)色とりどりのタービダイトは興味深いものでした。しかし,多くの参加者が元々のEEZ上のサイトの試料をリクエストしていたため,雰囲気はあまり良くない状況でした。

そんな中,27日にインド・Visakhapatnam港への入港許可が下り,EEZ上のサイトへ行ける可能性が一気に高まりました。この朗報を受けてCo-chiefのSteven Clementsを始めとしてサイエンティストの士気も高まっています。掘削は28日には終了し,今はVisakhapatnamに寄港しているところです。

353_4_1

Site U1444のタービダイト

↑このページのトップへ

レポート3 「代替サイトでの掘削へ」

浦本豪一郎(JAMSTEC/Sedimentologist)

インド沖合で待機していたJOIDES Resolution号ですが, まだ,インドの排他的経済水域(EEZ)内での掘削許可が得られていないため,代替サイトとなる公海上にて掘削を行うこととなりました.昨日,移動を開始し,本日,公海上のサイトに到着しました.慌ただしく掘削の準備が始まっています(写真1).

代替サイトではベンガル湾の海底扇状地を掘削します.海底扇状地はタービダイトという陸上や浅い海から流入した土砂と,泥の地層が交互に繰り返す深海の地層です.今回の場合,掘削水深が約2000~3000mの深海底の地層でありながら,砂のような粗い堆積物を含むコアが掘削されると考えられています.

今月14日以来の掘削となり,10日ぶりにあがってくるコア試料が,図らずもクリスマス・コアとなります.代替サイトの掘削について,まだ詳しい議論が行われていないため,こうした海底下地層試料を得て,航海目的である古環境復元の研究をどのように行うか,これから検討することになりそうですが,新たなcore on deckに向けて,乗船研究者一同,準備を進めています.なお,インドEEZ内の掘削については,引き続きアメリカのIODPとNSFがインドとの交渉を継続するとのことですので,航海と掘削の状況を注視しつつ,今後もレポートを続けていきたいと思います.

353_3_1

慌ただしく準備が始まった掘削リグ

↑このページのトップへ

 

レポート2 「Sloth talk」

浦本豪一郎(JAMSTEC/Sedimentologist)
JAMSTEC高知コア研究所の浦本豪一郎です.私はExp. 353には安藤君と共にSedimentologistとして乗船し,同じ夜シフトで仕事をしています.個人的にはIODP航海の乗船は3回目,全てJOIDES Resolution号の航海(Exp. 317と329)のため,慣れ親しんだ船に帰ってきた感覚で毎日の船上生活を送っています.
さて,本航海ですが,船を運航しているJRSOのウェブサイトに掲載されているDaily reportをご覧の方もいるかもしれませんが,12月18日からJOIDES Resolution号はインドのVisakhapatnamという港町の沖合に停泊しています.掘削を完了したSite U1443以外の掘削サイトがインドの排他的経済水域(EEZ)内にあるため,EEZ内掘削の許可を得るためです.今回はEEZ内の掘削手続きに時間がかかっている状況で,早く掘削許可が得られることを願って,乗船研究者は待機しています.
コアが上がってこない状況にあるため,船上では,次のサイトの掘削に向けた準備と共に,昨日から「Sloth talk」(Sloth: Science Learning On The High seas)と題された研究発表会が研究者のシフトが入れ替わる時間に行われています.これは「航海とは無関係でも良いので各乗船研究者の研究内容について語り合おう」という趣旨の発表会で,第一回目のSloth talkは予定の1時間を超過し,議論が盛り上がりました.二回目のSloth talkでは日本人研究者から臼井さんと安藤君も発表して場を盛り上げていました(写真1).コアが上がってこない状況に,個人的には焦る感覚もありますが,このようなイベントを乗船研究者が企画し,みんなで盛り上がるのは,二ヶ月の船上生活ならではないかと思います.
あとは,Sloth talkで研究者が盛り上がったところで,早くインドEEZ内の掘削許可が下りれば...,と願うばかりです.

353_2_1


Sloth talkで自身の研究について語る安藤君

↑このページのトップへ

レポート1 「Site U1443(N90E-2C)掘削完了報告」

安藤卓人(北海道大学/Sedimentologist)

Exp.353 Indian monsoon rainfall (iMonsoon)の乗船者研究者としてJR号に乗船し,もうすぐ20日になります。私は堆積学者として乗船しましたが,大学では有機地球化学や古生物学の研究を主にしており,実際には堆積学を深く勉強していきたわけではありません。また,英語も非常に苦手で国際学会に行っても話についていくのがやっとで自分から海外の研究者に発言できずにいました。もちろん掘削によって試料を得て次の研究に生かすことも大事だと思いますが,私のような博士課程の若僧にはむしろ経験によって,そのような苦手意識の克服や知識の再整理を行なうことが大事だと思い,今回の乗船に臨みました。そのため,乗船後はコア記載や堆積学の勉強を行ないつつ,議論の際も機会さえあれば英語で発言するようにしてきました。その甲斐があってか,実際に掘削でコアがあがってきた際にも堆積物の解釈にあまり混乱せずに済みましたし,乗船当初は全く会話になっていなかった英語も今では少しマシになってきたと思います。さて,ここまでは私事でしたが,ここからはこれまでの掘削のハイライトを書き綴ります。

JR号は寄港期間を経て12月4日にシンガポールを出発しました。移動期間は堆積学者同士で記載方法について入念に打ち合わせをし,最初の掘削地点であるU1443 (N90E-2C) には12月7日の夜に到着しました。私と浦本さん(JAMSTEC)を含む夜シフト (0:00-12:00) のメンバー4名は待機していましたが,コアが堆積学者のテーブルに達することはなく,結局次の日の夜シフトの開始の2時間ほど前に最初のコアが我々の元にやってきました。そこからは,次々にコアの記載をすることになりました。私は堆積物の色や堆積構造を詳細に記載し,パソコンにデータを打ち込む作業を最初の地点の掘削が終了する12月14日まで行ないました。基本的にはnannofossil ooze/chalk からなる単調な岩相なのですが,更新統堆積物の明暗のコントラスト,中新統の赤茶げた堆積物や白亜系のイノセラムス片を含む緑色の堆積物など,色とりどりの堆積物が次々に現れ,見ていて飽きませんでした。実は同じ場所での掘削が1988年にも行なわれているのですが(ODP Leg.121 Site 758),前回の掘削では不明瞭だったK/Pg境界(白亜紀-暁新世境界)堆積物を今回はある程度連続して掘削することができました。私の興味は白亜紀とK/Pg境界前後の海洋基礎生産者変動を理解することなので,非常に嬉しい成果です。他には,中新統堆積物中にP波速度が大きく固結したauthigenic carbonate(自生炭酸塩)を多く含む白色の層準を新たに発見したのに加え,より下位の白亜系の地層が海緑石(glauconite)を多く含む泥灰岩(marl stone)で構成されていることも確認されました。昨日は,これらの解釈についてグループごとに報告書を提出し簡易的な発表会が行なわれました。私とJAMSTECの浦本さんも図の作成などで貢献しました。今は,次の掘削地点に向かっているところで研究者たちはクリスマスパーティーの準備やダンスパーティーに余力を注いでいます。長くなりましたが,以上で近況報告を終えます。掘削が進み次第,またレポートを書きたいと思います。それでは。

353_1_1 353_1_2

↑このページのトップへ

報告書類

  • プレクルーズトレーニング
    開催期間:2014年10月1-4日
    開催場所:高知コアセンター
    参加者:安藤卓人、臼井洋一、浦本豪一郎、山本正伸
    報告書:こちら(2014/10/20Up)
  • プレスリリース
    平成26年11月25日 JAMSTEC発表
    「国際深海科学掘削計画(IODP)第353次研究航海の開始について
    ~インド洋ベンガル湾掘削によるインドモンスーンのメカニズムの解明~」
  • 乗船
    乗船期間:2014年11月29日~2015年1月29日
    報告書:こちら(PDF)
  • サンプリングパーティー
    開催期間:2015年10月13日~23日
    開催場所:高知コアセンター
    報告書:こちら(PDF)

成果一覧

成果一覧はこちら

※IODP研究成果の取りまとめは、研究航海乗船者に対するサポートを継続していくために非常に重要なものです。成果については、主に日本(J-DESC枠)から乗船した方が含まれる論文をまとめております。新たに論文等を出された場合や資料中の過不足・お気づきの点などがございましたら以下まで情報をお寄せください。

参考:IODP Publications
http://publications.iodp.org/

参考:Scientific Ocean Drilling Bibliographic Database
http://iodp.americangeosciences.org/vufind/

お問い合わせ

J-DESCサポート
海洋研究開発機構 横浜研究所内
E-mail: infoの後に@j-desc.org
Tel: 045-778-5703

Comments are closed.